クリニックブログ

2017.08.28更新

私の専門分野の一つである「うつ病」診療についてお話ししたいと思います。

一口に「うつ病」といっても、その症状の現れ方や原因などは千差万別です。
したがって、うつだったら抗うつ薬飲んでもらえれば治癒する、というわけにはいきません。
100人いたら100通りの対応が存在します。

現代の医学では、当たり前のように「精神医学」と「身体医学」にわかれております。
ただ総合内科医として長年多くの患者さんと向き合っているうちに、精神と身体を分けることの弊害を感じ、「心」も体の中の「ひとつの臓器」として考えることで様々な問題が見え、そして解決することがわかりました。

病は気からという言葉は昔からありますが、気持ちによって病がつくられてしまうこともあれば、逆に病によって気持ちが落ち込んでくることもあります。
これを完全に分けて診療することはおかしなことですね。
したがって「内科医」が「精神医療」を行うことは至極妥当なことだと考えています。


では、心療内科診療の「ゴール」とは何でしょうか。

とにかく絶好調でなにもかもがうまく行っている、幸せで満ち溢れているという状態をすべての人に求めるのは難しいと考えています。
結局はありのままの自分を受け入れ、大好きな自分や大嫌いな自分すべてをひっくるめて、これでOK!と思えるような状態になることがゴールなんだと思います。

そこには「自分以外の他人」という因子は存在しません。

つまり他人といちいち比較する必要はなく、他人から悪影響をうける必要もありません。
なぜならば他人は変えることはできないからです。
変えられるのは自分の考え方、受け止め方、そして在り方です。
自分の過去も変えることはできません。
いまこの瞬間を自分なりに光り輝き、未来に向かってマイペースで進んでいければそれでよいのです。


心療内科治療における、薬物治療とはなんでしょうか。

はっきり言います。抗うつ薬だけでうつ病は治りません。

基本的に薬物療法というのはあくまで回復のきかっけを与える補助的なものと位置付けています。
ちょっとメンタルコンディションを整えてあげることで、困難に立ち向かえるようお手伝いするだけです。

薬による治療に抵抗がある方もいるでしょう。
逆に、なんでもいいから良くなる薬が欲しいという方もいるかもしれません。

やはり自分自身がうつと向き合い、そして医者も個々の患者さんとしっかり向き合うことが非常に大切なのです。

他の病院からうつが治らないといって受診する患者さんもいます。
たいてい、薬がテンコ盛りになってます。
そのような医者は、患者さんとちゃんと向き合っていません。
ろくに患者さんの話も聞かず、症状に対して薬で上塗りしてごまかしているだけです。

ということで、私が心療内科診療を行う上での基本的考えでした。

投稿者: フクダシン

2017.08.26更新

今日は、私の専門分野である「リウマチ」のお話。

「リウマチ」という病気は誰しも耳にしたことがあるかと思います。

節々が痛くなり、放っておくと手指が変形してしまう病気であるというようなイメージをお持ちでしょうか。
朝に手指がこわばる、ということで心配で受診される方も多いです。

きれいな手が

だんだん腫れてきて

放っておくと変形しまいます

 

関節リウマチは成人の1%、つまり100人に1人が発症するといわれている比較的頻度の高い疾患です。
そしてご高齢の方々がかかると思われがちですが、実際の発症年齢は40代くらいで、特に女性に多い疾患なのです。とはいっても10代で発症することもありますし、100歳になって発症したという患者さんも経験したことがあります。


とにかく、身体の節々が痛い。とくに、手の指や、足の裏など、痛くて困っている方は、一度受診しましょう。
専門家がみて、さわることにより、診断がつきます。
関節が痛くなる病気はほかにもたくさんありますが、それらを見分けます。
(実際は、一瞬で診断がつく場合もありますが、微妙な症状や検査結果のためしばらく経過をみていく必要がある場合もあります)


診断がつき次第、とにもかくにも早く治療を開始です!


関節リウマチを治療するにあたって、目標は2つあります。

1つ目は「痛みをとること」。

2つ目は「変形を予防すること」。

かつてはよい治療薬がありませんでしたが、ご高齢の方で手指が曲がってしまっているのを多く見るのはそのためです。


関節リウマチの治療の歴史にはいわゆる「パラダイムシフト」が2度ありました。
パラダイムシフトとは、それまでに当たり前だと思われていたことが、ある瞬間に劇的に変わることです。

はじめは「メトトレキサート」という治療薬が関節リウマチの標準的治療になった瞬間です。

この薬には、いままでなかった「病気を根本的に治療する」という力が備わっています。
したがってそれ以降、リウマチが治癒したという感触が得られるようになりました。

リウマチの原因って何ですか?とよく患者さんに聞かれます。私はわかりませんと答えます。
もともと持っていた素因であったり、遺伝であったり、環境因子であったり、喫煙であったりと、原因と考えられるものは多岐にわたります。そのためにリウマチは「これさえ飲めば必ず治る」という保証はできず、したがって奇跡の薬メトトレキサートでもよくならない患者さんは数多くいらっしゃいました。

そこで第二のパラダイムシフトが起こります。生物学的製剤の誕生でした。

いわゆる薬というのは化学物質を合成してできるのですが、これは動物を使って精製するために「生物学的」と言われます。
炎症の原因であるサイトカインというものを根本的に抑えつけるのがこの薬のメカニズムです。
何をしても一向によくならなかった患者さんが、生物学的製剤を投与することによって劇的に改善するというシーンが世界中で発生しました。使用前、使用後でこんなにも違う!ということでテレビなどのメディアでも話題となりました。

しかしながら、まだまだ困っている患者さんは少なくありません。

どうしても炎症が残ってしまう患者さん。
薬の値段が高すぎて使えない患者さん。
副作用で使えなくなってしまった患者さん。
客観的には炎症は治まっているんだけど、「まだいたいです!」という患者さん。
リウマチでもなんでもないのに、「でもいたいんです!」という患者さん。

解決すべき問題は山積みです。

これからのさらなる医学の発展に期待したいと思います。

投稿者: フクダシン

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