現代社会はストレス社会!などといいますが、ストレスがなかった時代などこれまであったのでしょうか。前回は、ストレス自体が悪いのではなく、それを受け止める自分自身の意識が重要であるということをお伝えしました。
「ストレスは良いものである」ということを、ナチュラルに感じることができるかどうか。
「ストレスによって自分は成長できる」と、心から信じることができるか。
筋トレも同じです。筋肉を限界まで酷使して筋肉痛を乗り越えることではじめて、筋肉がつきます。ドラゴンボールのサイヤ人は、瀕死の状態まで体を痛めつけられたあとに復活すると、パワーアップします。そのイメージです。
さて、いまこれを読んでいるあなた。
ストレスはありますか?
あると答えた方は、「こうなりたい自分」というものがあるのではないでしょうか。人は皆、そのギャップにストレスを感じるのです。そこから逃げるのか、あるいは向き合うか。この選択で、どのように転機が変わっていくかは明らかだと思います。
分かりにくいかもしれないので、ひとつ例を出してみます。
会社員のAさん。2か月前に異動があり、上司との相性が悪い。日に日に状況は悪化して、今では日常的にパワハラともとれる言動をくらっている。Aさんにとってこの上司はストレス以外のなにものでもなく、とてもつらい思いをしています。会社も行きたくないし、そのことを考えただけで胸がキューっと痛くなります。
さてここで、Aさんはこのストレスに対してどのように対応するでしょうか。
①逃げるAさん。
まず、このつらい状況を100%その上司のせいにします。それ以外の原因を考えようとしません。卑屈な気持ちになり、現実逃避をしたくなります。夜も眠れなくなるので酒の量が増えていきます。会社を休むようになり、朝から飲酒して気を紛らわそうとします。
②向き合うAさん。
まず、このストレスを素直に感じます。自分の体調や取り巻く環境を冷静に観察して、しっかりとそれを受け止めます。この状況を打開するためにはどうすればいいか、情報を集め、アドバイスやサポートを求めます。多少は自分にも落ち度があったかなと考え、改善点を探します。
結果として会社を休む、ないしは辞めるという選択をしたとしても、①のAさんは後ろ向きの行動ですが②のAさんは前向きの行動です。②のAさんは成長するでしょう。
また、ストレスに対して逃げ腰になっている期間が長ければ長いほど、なかなか気持ちを入れ替えて向かい合うことが難しくなります。したがって、ストレスを感じたら早めに対処するのが望ましいですね。
はじめは大変かもしれません。かなり頑張らないといけないかもしれません。でもそれを習慣化し、考えが定着することでとても楽になっていくでしょう。